Motolora RAZR IS12MにCM12を焼いたよ。

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Android 5.0 Lollipopがリリースされてそろそろ2ヶ月ですね。
有名なカスタムROMのCyanogenmodも、LollipopベースのCM12が少しずつ出てきています。
今回は、XT910(umts_spyder)用のCM12(UnOfficial)を焼いてみましたのが上の写真。

導入手順はお馴染みの通り。
ただし、Safestrap 3.7.5を使って焼きます。
Lollipop以前のROMが焼かれているSlotには、上書きしてはダメらしいです。


さて、Cyanogenmod 12 on IS12Mですが、とても軽快に動きます。
体感としては、Snapdragon S4の端末でAndroid 4.1を動かす感じです。
(IS12Mは、Ti製のOMAP 4430@1.2GHzです)
並列に負荷をかけない限りは、滑らかに動作します。
これは、やはりARTがデフォルトになった成果でしょう。

ARTは、AOT(Ahead-Of-Time)と呼ばれるタイプのコンパイルを行います。
これは、アプリをインストールするときに、ネイティブ実行形式に変換します。
一方、今までのDalvikはJIT(Just-In-Time)と呼ばれるタイプのコンパイルを行います。
これは、アプリを実行するときに、ネイティブ実行形式に変換します。

日本人が英語で喋るときに例えて書くと、

  • JIT(Dalvik)は、脳内では日本語で考えて、英語に直して喋ります。
  • AOT(ART)は、脳内でも英語で考えて、そのまま喋ります。
  • 普通のインタプリタAndroid 2.1以前のDalvik)は、脳内では日本語で考えて、辞書を引いて英語に直して喋ります。

と言った感じです。(イメージなので、実際の処理とは異なります。)
ART素晴らしいですね。AOTコンパイル万歳。

ちなみに、Android版スクフェスはSnapdragon 800端末ですら音と譜面がズレるのですが、LollipopだとARTのおかげか、iOS版のようにきちんと追従します。RAZAなのに。


Lollipopは、低スペック端末でこそ、本領を発揮する気がします。
私は、Androidはマシンパワー任せだ、と散々バカにしてきましたが、やっとその声が届いたようです。
Windows Vistaが出た当初、当時主流のCelM+512MBメモリではまともに動かず、高いハードウェアスペックを要求されました。
その御蔭で基礎ハードウェアスペックは大幅に向上し、Windows 7の頃にはデュアルコア、メモリ2GBが当たり前になりました。
Androidは、まさにあのWindows Vistaと同じやり方でした。
Androidの初期は、CPUがARM 4〜500MHz, RAMが64〜128MBが主流の時代です。)


Windows 8.1タブレットは、Atom Zシリーズの1.33GHz + 2GBメモリで快適に動く時代です。
iPadも、A8X 1.4GHz + 1GBメモリです。
Androidだけが、Snapdragon 801 2.5GHz + 4GBメモリのような、ハイリソースを求めていました。
この波が、やっと収まりそうで嬉しい限りです。